ローコスト住宅 後悔 したくない…断熱と気密性能は要チェック!『ゆきだるまのお家』の性能と工法は?

住宅を建築する場合、目に見える内装や設備を比較する事が多いですが目に見えない骨組みとなる工法も大切になります。さらに、寒冷地では家の暖かさに大きく関わる断熱材の種類や厚さも重要なポイントです。その断熱材の能力を十分発揮させるためには気密性能も重要です。

日本で建築される住宅の主な工法は木造軸組工法・ツーバイフォー工法・プレハブ工法・鉄筋コンクリート工法などがあり、建築会社によって採用する工法は異なります。

断熱材も同じく各建築会社で使うものが違います。グラスウール・FPボード・ウレタン…

高断熱にしても隙間があれば効率的な冷暖房はできません。気密性能が低ければ内部結露を起こす危険性もあります。

今回はローコスト住宅『ゆきだるまのお家』の工法と主な断熱仕様と気密性能を紹介していきます。

『ゆきだるまのお家』の工法は?

木造軸組工法

ゆきだるまのお家の骨組みは木造軸組工法です。昔ながらの軸組工法は柱・梁・筋交いの三点セットで点を結んだ骨組みを想像すると思いますが、ゆきだるまのお家はそれに『面』をプラスした感じです。

外壁面の壁は今では主流となっているOSB合板を張り耐力壁をとっています。筋交いは必要最低限に入れている印象でした。

1階の床は断熱材の関係からか45×60の根太に24ミリの合板を張っていますが、2階の床は根太無しで24ミリの合板を張って根太レス工法となり地震や台風の時に発生する水平力に強い工法だと思います。

もちろん軸組工法に必要な建築金物も適材適所に使用していました。

省令準耐火構造

火災保険料は建物の構造によって保険料が変わってきます。戸建て住宅の場合は耐火性能により耐火構造(T構造)と非耐火構造(H構造)に分かれ耐火構造の方が保険料が安くなります。

軸組工法の多くは保険料の高い非耐火構造(H構造)ですが、ツーバイフォー工法のほとんどが耐火構造(T構造)となり火災保険料が安くなります。理由はツーバイフォー工法が省令準耐火構造の住宅として認定されているからです。ただし、省令準耐火構造の仕様に沿っていなければいけません。

ゆきだるまのお家は軸組工法です。

でも省令準耐火構造なんです!

軸組工法でも省令準耐火構造の仕様で施工しているのです。1階の天井に12.5ミリの強化石膏ボードを使っているのもその一部だと思います。

火災保険の扱いでは柱区分→木骨、耐火基準→省令準耐火建物、構造級別→T構造になっていました。

 
ノリチカ
『ゆきだるまのお家は』省令準耐火構造となり火災保険料が安くなるので嬉しいポイントでした!

ローコスト住宅だけどてんこ盛りな断熱仕様!

1階床下の断熱

ゆきだるまのお家は基礎断熱では無いので1階は床下で断熱する必要があります。

断熱材は高性能グラスウール16kg/㎥で厚さ105ミリ+50ミリです。先ず大引き間にグラスウール受けを作りそこに透湿防水シート(タイベック)を敷き、その上に105ミリのグラスウールを敷き込みます。次に45×60@455の根太の間に50ミリのグラスウールを敷き込みます。

壁の断熱

一番の特徴はこの壁の断熱です

外周の壁の断熱材は高性能グラスウール16kg/㎥厚さ105ミリ+厚さ60ミリのFPボード(B類3種)です。柱の間は105ミリのグラスウールを施工し、外側にOSB合板を張りその外側に60ミリのFPボードを施工します。

グラスウールとFPボードのダブル断熱‼

だから暖かいんです!

ノリチカ
下の写真はノリチカ家の断熱材の写真です。
左は外側のFPボード 右は内側のグラスウールです。
このダブル断熱が標準仕様な事も『ゆきだるまのお家』に決めた理由の一つです。

2階小屋裏

小屋裏の断熱は吹込み系の断熱材です。

吹き込みセルローズファイバー25kg/㎥を厚さ270ミリ吹き込みます。

『ゆきだるまのお家』気密性能はどうなの?

高気密で断熱性能を最大化する!

いくら建物全体の断熱性能を高くしても、隙間があればそこから熱が出入りして効率的な冷暖房が出来なくなってしまいます。そこで断熱性能とセットで重要になるのが気密性能です。

高断熱にするには、断熱材を厚くしたり熱伝導率が低い断熱材や熱貫流率の低い窓・玄関ドアを施工すれば高断熱になります。どこの建築会社でも建築費次第で高断熱住宅には出来るんです。

一方、高気密にするには建築会社と大工さんが高気密にする為の知識を共有し、現場では大工さんが気密シートや気密テープ等を使い丁寧に施工しなければ高気密住宅は出来ません。知識と技術が必要なんです!

 ノリチカ家の気密シート施工途中の写真です。

『ゆきだるまのお家』は知識と技術の高気密ダブル断熱の高断熱で「高気密高断熱住宅」だと実感しています。しかもローコストで…

気になる実際の気密性能は?

気密性は隙間相当面積「C値」で表します。スキマソウトウメンセキ?とは延べ床面積(m2)に対して家の隙間面積(cm2)がどれだけあるかを測定した値です。数値が小さいほど気密性能は高くなります。

この「C値」は現在、明確な規定・基準が無く数値目標をどこに設定していいのか分かりにくいです。

ノリチカ家を計画して間もない頃、住宅や建築の事に関して無知な嫁さんが密かに住宅展示場に行きi-smartが人気の一条工務店さんの事を知りました。

嫁さん
一条工務店って「高気密高断熱」なんだよ。
窓の性能が良いし、標準で床暖房も付くんだってさ。

でも、予算が合わないから無理だった…。

ノリチカ
あ、稼ぎ悪くてゴメン。

「高気密高断熱」で予算が合いそうなとこ調べてみるよ。

それからの夫婦共通事項は、建てるなら「高気密高断熱住宅」にしよう!でした。

結果的に『ゆきだるまのお家』に出会うことになり、今では家族で大満足して生活しています。

少し話がズレてしまいましたが、一条工務店の気密性能の事を調べていたらC値の平均実測値が0.59とありました。この数値を最大の目標としたいものの、ローコスト住宅『ゆきだるまのお家』で建てたノリチカはC値0.7~0.9あったら嬉しいな。と思っていました。

そんな中で気密測定。

 

 気密測定した時の写真です。

実際にノリチカ家で気密測定をした結果。C値は0.5(cm2/m2)でした!

とても嬉しい結果になりました。

C値は各現場で数値が上下してしまうものです。これから『ゆきだるまのお家』で建築を検討している方は参考値として見て頂ければと思っています。

まとめ

『ゆきだるまのお家』の工法は木造軸組工法で外壁面にはOSB合板を使用しています。各階の床には24ミリの合板を張っているので頑丈なイメージが持てました。

また、火災保険料に関係する構造では省令準耐火構造になっているので普通の軸組工法より保険料が安くなり少しお得な気持ちになりました。

『ゆきだるまのお家』に決めた理由の一つにもなった標準仕様のダブル断熱。予想を上回る事になった気密性能。今回は断熱材と気密性能を少し説明しましたが、「高気密高断熱住宅」には窓や玄関ドアの仕様、24時間換気の種類も大切になるので、今後紹介していきたいと思っています。